4. 断熱材の話

前回「住宅のエネルギー損失の第1位は窓」という事をお話しました。 では、2番目はというと外壁と思いがちですが、外壁からの損失は約13%前後で3番目です。この外壁に用いる保温材が、断熱材です。

日本では今、外断熱工法が非常に注目を浴びております。 ちなみに私も10年ほど前に自宅を新築した際、この工法をもとに新築しました。やはり北米で開発された工法です。


地球温暖化の影響でCo2の排出を減少させることを目的に<1990年カナダでR-2000>という基準が作られました。簡単にいうと「高気密で高断熱」な住宅作りの指標です。
外断熱とは字の通り、外側で保温することなのですが、詳しく説明すると、躯体(柱や梁)に発砲スチロール系をはりつけ、魔法瓶の様な構造にします。


それにより隙間がなくなり保温力もあがり省エネ化するという発想です。
当然、窓や玄関ドアなど躯体に直接取り付けると、断熱材がそれ以上に外側に出てしまいますので、そういった重量のあるものは、躯体に断熱材と同じ厚さのものを打ち付けて窓や玄関をそれに取り付けます。


ここに第一の欠点がありました。
建物は地震などにより、常に動きます。断熱材は躯体に対して追従しないとそこで気密が破れ隙間が生じます。そのことにより、経年変化が顕著に現れます。

第二に外装材を乾式工法で仕上げなければならづ、塗り壁のような左官仕上げに非常に適しません。サイディングのようなハードーボード仕上げにおのずとなってきます。

第三に壁内まで室内と同じ状況にしなければならず、非常に非効率的だし省エネとはいえないと思います。 そして、一番の欠点は、よく燃えるということです。外壁の下にスチロールがある状況は非常に外部からの火災に弱いでしょう。


以上のようなことから、北米で発生した外張り断熱工法も、北米ではあまり採用されなかった原因です。4インチの壁厚では、マイナス何十度という外気から住宅を寒さから守れない為にできた工法ですが、壁厚を6インチにして壁厚を厚くすることにより緩和される<2×6工法>が、北米では一般的になりました。


また、ヨーロッパではEU統合に伴い、2000年よりスチロール系を外壁に貼り付けることは、法律により火災時に危険ということで許可されません。



では、外張り断熱工法はどういう分野で使われているかというと、鉄骨やコンクリートなど熱を伝えやすい建物などにEUでは使われております。それも、スチロール系ではありません。グラスウールを板状にして建物に取り付けその上に仕上げ工事を行っております。
国内でもこの工法はごく稀に建築されております。○○○○○○公団の社員寮などはこの工法で建築されているものもあると聞いています。変な話ですが、ユーザーの方の住まいには使われていないのが現状です。コストの問題などいろいろあるでしょうがユーザーを馬鹿にした話です。


日本では、グラスウール=安くて粗悪というイメージがあります。確かに、今までの50mmの10kgグラスウールなど壁内入れてもあまり期待できません。新省エネルギー基準の100mm・厚10kg/cmのグラスウールでも,建物を外気から守ることは不可能と思います。


しかし、京都議定書の調印に伴い、2001年にできた次世代型省エネルギー基準に適合した、100厚16kg/cm(従来の表示だと24kg/cm)でしたら充分期待に沿える商品であると思います。コストの面でも従来のグラスウールに比べ確かに割り高でありますが、それ以上のコストパフォーマンスと思います。

健康ということを考えると、どうしてもグラスウールが嫌いだという方には、充填式ですが「アイシネン」などのノンフロン系断熱材をお勧めします。北米で唯一の全米肺協会推奨です。また、「エナジースター」でお馴染みの「全米省エネルギー協会推奨」世界唯一の商品です。


しかし、アイシネン断熱工法も断熱材という面だけでみると熱伝導でグラスウールに負けてしまいます。他にも、いろいろな良いインストレーション(断熱材)があると思われますが、A化成の○○○フォームは水にぬれると蟻酸を発生して鉄を腐らせます。
また、燃えないという点ではアイシネンと同じ水発砲ですがフォームを包んでいる素材がよく燃えました。

以上のようなことから100%最高という商品は、なかなかありません。
弊社は、長所・短所を踏まえ適材適所で信頼と自身と責任を持ち安心と高品質をお届けしております。
ユーザーの方自らが、商品知識を持ちチョイスすることがベストと思われます。


関連リンク:旭ファイバーグラス ・ Icynene(アイシネン)