1. 接着材の話

平成13年より厚生労働省がVOC(揮発性有機化合物)の発生濃度を抑えるために、「☆☆☆☆スター」と呼ばれる建材の商品を、メーカー側になかば義務化させ、その商品で住宅やマンションの建築をするようになりました。


現在、厚生労働省では0.08ppm、建築基準法では0.1ppm以上の濃度が指針として告示されておりますので、施主や購入者は0.1ppm以上の濃度がある建築物の引渡しを拒否できます。

しかしながら日本の建築は接着剤を多量に使用するため、どうしてもVOCを完全に抑える事はできません。

クロスを使用している壁天井などほとんど全てといっていいほど全面に塗られております。また、接着剤を使わないと施工する事が不可能です。

しかし接着剤でも唯一、

何の規制もうけないものがあります。食物を主原料にした澱粉のりです。
キッチンやキャビネットなど、釘やビスなどでは組みたてられない商品は北米では澱粉のりを使用しております。

輸入したばかりの新品のキャビネットは果物の匂いがよくします。私もキャニオンクリーク社の工場に見学に行ったときに感じたのは、工場内は木の匂いしか感じられず、まるで木工所のような感じを受けました。
そこでは、塗装ブースなどもあったのですが、塗料も水性の原料を使用しているため、ほとんど臭いが感じられませんでした。 記念に写真を撮ろうとしたのですが、「No Picture」とたしなめられました。

揮発性有機化合物言われるものが日本では13品目ありますが、北米では18品目あります。(13品目のうち日本ではホルマリンだけを特に厳しくしています。)
こういったことからも、まだまだシックハウスによる被害は無くならないのではないでしょうか。

関連リンク:シックハウスQ&A / (環境マテリアル推進協議会)