2. 接着材の話

最近大手マンションメーカーが、シックハウスによる訴訟で敗訴する事件がwebなどでもよく見かけます。
これは、マンションを購入したユーザーの方が、入居したとたんにシックハウスに侵され具合が悪くなどし、売主であるデベロッパーに責任を取らせると言うことことなのですが、よく考えてみると、おかしなことが多いのです。


平成13年より厚生労働省がVOC(揮発性有機化合物)の発生濃度を抑えるために、「☆☆☆☆スター」と呼ばれる建材の商品を、メーカー側になかば義務化させ、その商品で住宅やマンションの建築をするようになりました。


告訴されたデベロッパーもそういった商品で建築したため、「国が安全と認めた建材で施工している。」と最初は住民に開き直ったそうです。 しかしどんな建材を使っていようとも、厚生労働省では0.08ppm、建築基準法では0.1ppm以上の濃度が指針として告示されておりますので、施主や購入者は0.1ppm以上の濃度がある建築物の引渡しを拒否できるのです。


当然、裁判で勝訴できるわけがありません。数年前にある大手マンションメーカーは0.25ppmの濃度が検出され、相当額の和解金を支払いました。  webサイトなどでもニュースとして流れましたが、数日のうちに削除されていました。


日本の建築は接着剤を多量に使用するため、どうしてもVOCを抑える事はできません。


床や壁天井などほとんど全てといっていいほど全面に塗られております。また、接着剤を使わないと施工する事が不可能です。


接着剤を使わないで、床などを施工するには無垢材を使わないとほとんどできません。
なぜかというと無垢材の床は、板自体の巾が狭く(55mmから90mmほど)釘だけで保持できるのです。 合板の床材は巾が広いため(300mm)釘だけでは保持する事ができないため、床材に接着剤を塗り施工します。 当然、施工も早くコストも落とせます。


キッチンや洗面台など扉の中に顔をうずめてみてください、強烈な悪臭がするはずです。それが、接着剤の正体です。


しかし接着剤でも唯一、何の規制もうけないものがあります。食物を主原料にした澱粉のりです。
キッチンやキャビネットなど、釘やビスなどでは組みたてられない商品は北米では澱粉のりを使用しております。


輸入したばかりの新品のキャビネットは果物の匂いがよくします。

私も去年キャニオンクリーク社の工場に見学に行ったときに感じたのは、工場内は木の匂いしか感じられず、まるで木工所のような感じを受けました。
そこでは、塗装ブースなどもあったのですが、塗料も水性の原料を使用しているため、ほとんど臭いが感じられませんでした。

記念に写真を撮ろうとしたのですが、「No Picture」とたしなめられました。


揮発性有機化合物言われるものが日本では13品目ありますが、北米では18品目あります。(13品目のうち日本ではホルマリンだけを特に厳しくしています。)
こういったことからも、まだまだシックハウスによる被害は無くならないのではないでしょうか。

関連リンク:シックハウスQ&A / (環境マテリアル推進協議会)